今や多くの人がスマートフォンで「整骨院＋地域名」などのキーワードを検索し、施術先を選ぶ時代です。昔のようにチラシや通りすがりだけに頼っていたのでは、競合院に埋もれてしまいかねません。特に都市部や競争の激しい地域では、Web上での見つけやすさが集客の生命線になります。

また、コロナ禍以降、オンラインでの情報収集や予約が当たり前になり、患者様も「事前にしっかり調べてから行く」傾向が強くなっています。つまり、ホームページやGoogleマップの情報が整っていないだけで、候補から外されることもあるのです。

整骨院経営において、施術の質と同じくらい「見つけてもらえる仕組み」を整えることが重要です。本記事では、広告に頼らず、低コストで始められる整骨院のWeb集客方法を段階的に解説していきます。

「ホームページはあるけど、全然予約が入らない」「SNSを始めたけど、集客に繋がっていない」――このような声を多くの整骨院で耳にします。その多くの原因は、”戦略不在”にあります。

たとえば、ホームページが開設されたまま数年放置されていれば、検索順位は落ち、ユーザーからの信頼も得られません。Googleマップには最低限の情報しか載っておらず、写真も古いままというケースも少なくありません。

また、「何となくInstagramを更新しているが、フォロワーが患者様にならない」といったSNSの運用も、ターゲットが明確でなければ効果が薄いです。

Web集客には「目的を明確にし、必要な場所に必要な情報を出す」ことが基本です。ホームページ、Googleマップ、SNSそれぞれの役割を理解せずに運用しても、効果は見込めません。

まず取り組みたいのは「Googleマップ対策（MEO）」です。Googleビジネスプロフィールに情報を正しく入力し、定期的に更新することで、地域名で検索した際に上位表示されやすくなります。具体的には、カテゴリ設定、営業時間、症状別のサービス説明、院内写真の掲載が基本です。

そして見落とされがちなのが「口コミ対策」。星の数だけでなく、コメントの内容が判断材料になります。施術後に患者様へ「よければ口コミをお願いします」とLINEや対面で声かけるだけでも、投稿率は上がります。

Googleマップ上位表示は広告と違い、無料で継続的な効果が見込める資産型施策です。まずは自院の情報が最新か、写真や口コミが十分か確認しましょう。

ホームページは、患者様にとって「この院に行って大丈夫か？」を判断する重要な要素です。特に以下の3つのポイントを押さえましょう。

• 1.施術内容が分かりやすく説明されていること（症状ごとにページ分けできると尚良し）
• 2.院内やスタッフの雰囲気が伝わる写真・動画
• 3.予約導線が明確に配置されていること（LINE予約ボタンなど）

スマホ対応や読み込み速度もSEOや離脱率に直結します。特にスマホからのアクセスが8割を占める整骨院サイトでは、モバイル最適化は必須です。

また、Google検索で上位を狙うためには、「地域名＋症状（例：吉祥寺　ぎっくり腰）」のようなキーワードをページ内に自然に組み込むことも大切です。

SNSは「接触回数を増やして信頼関係を築く」ためのツールです。新規集客にもリピートにも効果的ですが、戦略がなければ単なる日記になってしまいます。

Instagramでは、施術のビフォーアフターや、院内の雰囲気、スタッフの人柄が分かる投稿が人気です。患者様の声や「症状あるある」をマンガや動画で投稿すると、保存・シェアされやすくなります。

LINE公式アカウントでは、月1〜2回の配信で「キャンペーン情報」「予約リマインド」「お得情報」などを発信し、患者様との関係を維持します。クーポン配信やチャット対応機能も効果的です。

SNS単体ではなく、ホームページやGoogleマップと連動させて「検索→SNSで雰囲気確認→予約」となる導線を作ることが成功の鍵です。

大きな広告費をかけなくても、地域密着型のマーケティングで十分集客は可能です。その一例が「ローカルSEO」。たとえば「地域名＋症状」の組み合わせでホームページを構成し、Googleマップやブログと連携させるだけでも効果があります。

また、地域のイベントや商店街の催しに協賛したり、近隣の飲食店やジムと提携して相互紹介を行うと、地元での認知が広がります。Googleビジネスプロフィールに近隣施設の情報を入れておくのもおすすめです。

患者様は「近くて、安心できそうな院」を求めています。自院がどんな価値を提供し、どう地域とつながっているかを発信することが、広告に頼らない集客を可能にします。